世の中にはたくさんのクルマが存在しますが、今回は最近多くラインナップされている、標準モデルより「ちょっと長い」クルマに注目。

単純に大きなクルマではなく、わざわざボディをちょっと延長した、ロングボディ車の世界を見ていきます。
BMW・525Li
現行BMW 5シリーズの中でも、ちょっと気になる存在が、2025年に日本に導入された「525Li」です。

一見すると普通の5シリーズに見えますが、実は日本で販売されている標準ホイールベースの5シリーズよりも、全長が115mm長いロングホイールベース仕様。全長は5,175mm、ホイールベースは3,105mmに達します。
では、なぜ5シリーズをわざわざ長くするのでしょうか。7シリーズがあるじゃないかと思ってしまいますよね。
大きな理由は、もちろん後席の居住性です。110mm延長されたホイールベースによって後席の足元を広げ、上級モデルである7シリーズに匹敵するほどのゆとりを実現しています。
この背景には、中国市場で長年人気を集めてきたロングホイールベース車の存在があります。中国では、オーナー自身が運転するだけでなく、後席に乗って移動することも珍しくなく、高級車では後席の広さが重要な価値のひとつとされてきました。
525Liも、そうした市場で培われてきた考え方を反映したモデルと言えるでしょう。

5シリーズといえば「運転して楽しむスポーツセダン」というイメージがありますが、525Liはそこに「後席でゆったり過ごす」という新たな価値を加えたモデル。
「7シリーズよりも小さいクルマが良いけど、5シリーズだと物足りない」
そんなニッチなところに525Liの存在価値があるのです。
ルノー・グランカングー
日本でもおなじみのルノー・カングーには、標準モデルよりもひと回り長い「グランカングー」が存在します。

現行モデルでは、標準のカングーに対してホイールベースを大幅に延長。全長は約4.9mに達し、見た目にも標準モデルとの違いが分かるほどのロングボディとなっています。
ボディが長くなったことで、ノーマルボディとは異なり、最大7人が乗車できる3列シートを備えています。
また、3列目がありながらも、荷室もしっかりと確保されています。大人数での移動はもちろん、大きな荷物を積みたいときにも使いやすい、カングーの実用性をさらに高めたモデルです。

それでも、カングーらしいスクエアなボディデザインや大きなサイドドア、使い勝手の良さは健在で、単純に全体を大きくしたというより、カングーの魅力をそのままに、後ろ側をぐっと伸ばしたようなスタイルが特徴です。
日本では標準サイズのカングーをよく見かけますが、標準モデルより「ちょっと長い」グランカングーは、いつものカングーとはまた違った存在感を持つ1台です。
シトロエン・ベルランゴロング/プジョー・リフターロング/フィアット・ドブロマキシ
シトロエン・ベルランゴ、プジョー・リフター、フィアット・ドブロの3兄弟には、それぞれ標準モデルよりボディを延長したロングボディ仕様が用意されています。

いずれも全長はおよそ4.75〜4.8m。標準モデルより約35cm長く、ホイールベースも延長されています。
3車種とも最大7人が乗れる3列シートを備えているのが特徴。3列目を使用しても荷室を確保でき、シートを倒せば大きな荷物も積載できます。
基本的なボディデザインは標準モデルと共通しているため、違いは主に後方へ伸びたボディ。横から見ると、その長さがより分かりやすくなっています。

3車種はステランティスグループの兄弟車という関係にあり、基本的なパッケージや実用性は共通していますが、それぞれフロントマスクやインテリアのデザインには個性があります。
同じ「ちょっと長い」というテーマでも、3ブランドそれぞれのキャラクターを見比べてみるのも面白いでしょう。
ランドローバー・ディフェンダー130
ランドローバー・ディフェンダーには、90、110、130という3つのボディサイズが用意されていますが、その中で最も長いのが「ディフェンダー130」です。

基本的なデザインは5ドアの110と共通していますが、130は、リアオーバーハングを大きく伸ばしており、全長は5,275mmと、110よりも330mmも長いボディとなっています。
最大8人が乗車できる3列シートを備えているのも特徴で、大柄なボディを活かし、3列目にも十分なスペースを確保。さらに、3列目を使用した状態でも荷物を積載できるため、大人数での移動にも対応します。

とはいえ、ただ大きくなっただけではありません。ディフェンダーらしい角張ったボディや高いアイポイント、力強いデザインはそのまま。130ではリア部分が長くなったことで、110とはまた違った伸びやかなシルエットになっています。
5mを大きく超える全長は日本の道路ではかなり存在感があり、ディフェンダーの中でも格別ですね!
まとめ
標準モデルより、ほんの少し長いだけ。
でも、そのわずかな違いが使い勝手やスタイル、そしてクルマのキャラクターまで変えてしまう。「ちょっと長い」からこそ面白い、個性豊かなクルマたち。皆さん是非ご検討してみては??
